気管(きかん)
丈夫な軟骨に輪状に取り巻かれている10cmくらいの太い管。肺の手前で左右に枝分かれし気管支(きかんし)となり、さらに肺の中で木のように枝分かれを繰り返し、その先端部は肺胞(はいほう)という直径0.3mmほどの袋のブドウの房のような集まりになっている。肺胞に密集している毛細血管を通して、呼吸により肺胞に入った酸素を血中に取り込み、体内から運ばれた血中の二酸化炭素を肺胞に排出する。精神的なストレスや過労、睡眠不足、風邪(かぜ)、アレルギーなどが原因で、急激な気管支の収縮による呼吸困難(気管支喘息〔ぜんそく〕)を起こすことがある。
甲状腺(こうじょうせん)
首の気管の前側を取り巻くように位置している器官。2つのホルモンを分泌する。サイロキシンは新陳代謝を盛んにし、水の再吸収を抑制し、尿量を増やし、老廃物の排泄を促進する。カルシトニンは骨の融解を抑制し、血液中のカルシウム量を減少させ、骨の新生を促進する。甲状腺の機能が低下すると、浮腫み(むくみ)を伴う疾患に関係する場合もある。
副甲状腺(ふくこうじょうせん)(上皮小体〔じょうひしょうたい〕 ともいう)
甲状腺の後ろに左右2個ずつ、計4個ある米粒状の器官。パラソルモンというホルモンを分泌し、血液中のカルシウム量を増加させる。パラソルモンとカルシトニンのバランスの崩れは、骨粗しょう症と関係している場合もある。
胸腺(きょうせん)
胸の中央部の胸骨と心臓の間にある。骨髄で作られたT細胞を成熟・増殖させる。胸腺は小学生のころ最大化し、高齢になると共に脂肪に変化し、免疫力の衰えと関係する場合もある。
食道(しょくどう)
口で咀嚼(そしゃく)された食べ物を、波のような動き(蠕動運動〔ぜんどううんどう〕)により、胃まで運ぶ管状の臓器。
肺(はい)
枝分かれした気管支と、その先端部にある合計約3億個の肺胞の集合体が、胸膜で覆われたものである。呼吸は、肺が横隔膜(おうかくまく)や肋間筋(ろっかんきん)などにより膨らむと空気が吸われ、逆に、それらの筋肉や肺が縮むと息が吐かれることにより行われる。二酸化炭素を含んだ血液が静脈から心臓に戻り、肺動脈を通って心臓から肺に押し出され、肺胞で二酸化炭素を捨て酸素を受け取り、肺静脈を通って肺から心臓に戻り、新鮮な酸素を含んだ血液が心臓から動脈に押し出される。
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