寝ているときや運動時などに、ふくらはぎ(腓・こむら)が急に攣る(つる)、「こむら返り」が起きることがあります。
足首や膝(ひざ)の動きに関係する、腓腹筋(ひふくきん)やヒラメ筋などの一部が、痙攣(けいれん)したり、過度に収縮する現象です。
原因として、過労、脱水(水分不足)、過発汗、運動不足、電解質ミネラルの不足、静脈瘤(じょうみゃくりゅう)などにより、脳や神経の伝達・筋肉の動きなどの調整が不安定になり、誤動作することなどがあります。
生物の体は、「水分」と、「有機物」(タンパク質・炭水化物[糖質]・脂質・ビタミン・ホルモン・核酸など炭素・水素・酸素・窒素などの化合物)と、「ミネラル」(無機物・有機物以外の鉱物)とで、構成されています。
体に必要な「ミネラル」として、鉄・カルシウム・ナトリウム・マグネシウム・リン・硫黄・塩素・カリウム・亜鉛、などがあります。
そのうち「電解質」のミネラルは、カルシウム・ナトリウム・マグネシウム・カリウムなどで、体内でイオン化し、水分調整・筋肉の動きの補助・体内物質の流れなどに関係します。
なかでも「マグネシウム」は、代謝酵素の活性化、インスリンの分泌、ブドウ糖の細胞内への取り込み、カリウムの取り込み、ビタミンDの活性化、炎症の抑制、酸化ストレスの除去、骨や歯の形成(リンやカルシウムと共に)、筋肉や脳・神経の情報・興奮の伝達、筋肉収縮・緩みの調整、体温・血圧の調整、などの働きに関わっています。
マグネシウムが不足すると、生活習慣病や免疫機能の低下、骨粗しょう症など骨の形成不全、不整脈や虚血性心疾患、高血圧、便秘・慢性疲労・筋肉の痙攣(けいれん)に影響し、神経過敏・睡眠障害・抑うつ、片頭痛など、様々な症状に関係します。
マグネシウムなどのミネラルが多く含まれている食材として、野菜、果物、バナナ、雑穀、大麦、大豆など豆類、ナッツ類、ヒジキなど海藻類、小魚など魚介類、牛乳などが、あります。
ふくらはぎに、「こむら返り」が起きたときに、自分でできる対応は。
ゆっくりと膝を伸ばして、少しずつ足の親指を、手前(足の甲側)に引っ張る。
つぼ押し。承筋(しょうきん・ふくらはぎの太く高い場所)や、承山(しょうざん・アキレス腱から膝裏の方にふくらはぎを触っていきヘコむ所)のツボを指で押さえる。
ふくらはぎを擦(さす)る、温めることも有効です。
寒さなどで足や体が冷えているときの、急な運動や寝返りも原因の一つになります。仕事やスポーツなどの前後に、準備体操やストレッチ体操をしたり、体を冷やさないように注意したりします。
静岡県富士市 なかつかヒーリングサロン 中司まゆみ・和正
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