腰痛(ようつう)や坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)など、腰部(ようぶ・こし)、股関節部(こかんせつぶ)、仙骨(せんこつ)・臀部(でんぶ・おしり)、大腿(だいたい・もも)、膝関節(しつかんせつ・ひざ)、下腿(かたい・ひざした)、足(あし)などに、痛みや痺れ(しびれ)が出て困るときがあります。
●病院での治療が必要な病変や怪我(けが)ではなく、疲れ・ストレス・季節の変わり目・冷え・運動不足・加齢など、心身のバランスの適応不全からくる、不快症状のうち、今回は、腰・お尻・もも・足などの痛みやシビレや不快感を緩和するツボ(経穴 けいけつ)をご紹介します。
・「大腸兪(だいちょうゆ)」骨盤(こつばん)の左右の腸骨(ちょうこつ)の上端の線(ヤコビ線 Jacoby line)上で、背骨の第4腰椎(ようつい)の中心から人差し指と中指を並べた幅くらい両外側を押圧(おうあつ)します。
自分でやる場合は、あお向けになり、両膝を立てて、両手を握って拳(こぶし)をつくり腰部(ようぶ)に差し込み、拳の一番高い所を上記の大腸兪(2か所)に当て、自分の体重や当たる位置を調整して、効く感じがする所を探します。
例えば、頭を上げ腹筋に力を入れて息を吐きながら、3秒くらい、当たっている効く感じがする場所を、床方向に押し付けます。次に3秒くらいで、息を吸いながら力を抜きます。この動作を1回として、5~6回くり返します。
・「殷門(いんもん)」大腿(だいたい・もも)の後ろ側の中央にあります。立つ姿勢になったとき、おしりの下にできる横じわの中央の「承扶(しょうふ)」のツボと、ヒザの横じわの中央の「委中(いちゅう)」のツボを、結んだ線の真ん中の辺りが「殷門(いんもん)」のツボです。
イスに座り、腿(もも)の裏側とイス座面の間に、両手の親指以外の4指(よんし・しし)を差し込み、4指を曲げて上記の「殷門(いんもん)」の付近を、4指で下から押し上げたり、指を動かしたりして、筋肉などを解したりします。
例えば、息を吐きながら前かがみになり3秒くらい力を入れ、息を吸いながら元に戻り3秒くらい力を抜きます。これを5~6回くり返します。
腿(もも)の裏側は、ハムストリング筋群(半腱様筋・半膜様筋・大腿二頭筋の3つの筋肉の総称で、膝を曲げる・股関節で脚(あし)を後ろに上げるなどの動作に関係する)で、腰椎(ようつい)や仙骨(せんこつ)から、梨状筋(りじょうきん)を抜けて、趾(あしゆび・足指)に至る、末梢神経(運動神経と知覚神経)である「坐骨神経(ざこつしんけい)」が通っています。
・「委中(いちゅう)」膝(ひざ)の後ろ側にある窪み(くぼみ)の中心にあります。膝の横皺(よこじわ)の中央にあるツボです。
両脚(りょうあし)を投げ出して座り、片方の膝を軽く曲げて内側に少し倒し、倒した膝と反対側の手を床に置き身体を支えます。倒した膝と同じ側の手の親指の腹(はら・爪の反対側)か指先(指頭 しとう)を、膝の裏側の「委中」のツボに直角に当て、委中のツボを押圧(おうあつ)します。
例えば、息を吐きながら力を入れて3秒くらい押圧し、息を吸いながら3秒くらいで力を抜いていきます。これを5~6回くり返します。反対側の膝裏の委中のツボも、同様に行います。
●ツボに対する押圧は、効く感じがする場所を探し直して、場所を少し変えて、同じ動作を繰り返しても良いです。
●また、指や手・拳の代わりに、テニスボールなどを入れ込んで、テニスボールの位置を変えながら、効く感じがする場所を探しても良いです。
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