10月が近づき、私たちの住む地域では、涼しいときや、ときには夜など寒さも感じることもあります。日中は晴れると、日差しが強く夏のように暑い日もあります。また、台風などの影響や、季節の変わり目で、温湿度や気圧・気候の変化が大きく、自律神経が乱れイライラしたり、疲れや心身の不調が起きやすくなります。
この時期は、だんだんと身体の「冷え」が気になる頃でもあります。個人差もありますが、女性は男性に比べて筋肉量が少なく、代謝機能が低下しやすいため、女性に「冷え性」が多い傾向があるといわれています。
ストレス・同じ姿勢の継続・老化・自律神経の乱れなどにより、男性の「冷え性」の方も増えています。
●今回は心身の「冷え」に効果が期待できるツボ(経穴 けいけつ)などを紹介します。ツボを刺激することにより、体内物質の変化・発現や、神経や免疫機構など、不調部を改善に導く働きが活性化しやすくなります。
・「肓兪(こうゆ)」 臍(へそ)の穴の左右の外側から親指1/2本(半分)外側の所に、両手の中指の爪の裏側をを当て、息を吐きながら3秒くらい適度に押し、息を吸いながら3秒くらいで元に戻る手法を、自分がやりたいだけ繰り返します。やりながら身体が暖かくなってくることもあります。
・「三陰交(さんいんこう)と懸鍾(けんしょう)」 内踝(うちくるぶし)の膝側(ひざがわ)に、親指以外の4本の指を揃えて置き、4本目の指の位置で、脛骨(けいこつ・脛[すね]の骨)の内側の筋肉部(三陰交 さんいんこう)に、親指の爪の裏側か指先を当てます。
そして、人差し指を脛骨(けいこつ)の外側と腓骨(ひこつ・細い骨)の間の位置(懸鍾 けんしょう)に置き、両側からつかみ、適度に効く感じがするまで3秒くらい押します。これを自分がやりたいだけ続けます。
・「仙骨(せんこつ)」を、懐炉(カイロ)などで服の上から温めます。ヤケドには充分に注意してください。仙骨は背骨の腰椎(ようつい)の一番下から尾骨(びこつ)の間にあり、臀部(でんぶ・お尻)や骨盤(こつばん)の中央で、尾骨から上の方にある三角形の骨です。
仙骨の上には、次髎(じりょう)・胞肓(ほうこう)・秩辺(ちっぺん)・上髎(じょうりょう)・中髎(ちゅうりょう)・下髎(げりょう)などのツボがあり、仙骨やその周りは、指などで押しても気持ち良く効く所です。
●ツボの刺激の他に、適度な運動、バランスの良い食事、仕事と生活と娯楽の切り替え、寝心地の良い睡眠環境、ストレスや問題への具体的な対処。ときにはハメを外すこともあったり、ボケーとしたり、不安になったり、またときには癇癪(かんしゃく)を起こしてしまったりしながら、季節や環境や時代状況などの変化を、何とか乗り切り・やり過ごしていきましょう。
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